スラリーアイスで物流イノベーション
Hitz日立造船株式会社(大阪市住之江区、取締役会長兼CEO:古川 実)は、岩手県大船渡市(市長:戸田 公明)にて大船渡市新魚市場向けに建設を進めていたスラリーアイスプラントが完工、4月23日の完成式典挙行後、同月30日から供用開始されたと発表した。
スラリーアイスとは、直径1㎜の球状の氷が流動状になったシャーベット氷だ。スラリーアイスの特徴はその繊細さゆえに、冷却対象物を傷つけず、全体をムラなく素早く冷却でき、鮮度を長時間保持できるので遠隔地の市場等へも魚介類を冷凍せず生のままで輸送することが可能、などである。
さらに、この同社製アイスプラントの特徴は、従来の角氷を製氷に比べると電力消費量がダウン、貯氷のための冷蔵庫も不要、と経済面でも物理的にもより合理的で無駄が省けた。
さらに、水道のように配管から放出できるため従来の砕氷に比べ高度な品質管理も可能、また長距離無人搬送も可能となるなど衛生面・作業面でも格段に改善された。
被災地支援復興にも注力
同社は「2014年度~2016年度 中期経営計画 Hitz VisionⅡ」の中でも「社会インフラ整備と防災」を事業ドメインとして掲げ、大地震・津波・ゲリラ豪雨等防災や被災地復興支援に取り組んでいる。
このスラリーアイスプラント導入で水産物の鮮度保持能力向上と水揚げ量の増加が見込まれ、大船渡産水産物のブランド化など大きな効果が寄せられている。
スラリーアイスプラント概要 1.発注者:岩手県大船渡市(戸田 公明市長)、2.工事名:大船渡市製氷施設新設工事、3.建設場所:大船渡市大船渡町字永沢地内、4.製氷能力:約42t/日、5.完成:2014年2/28(日立造船 プレスリリースより)
▼外部リンク
日立造船株式会社 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2014/05/001228.html