建設現場で働く技能労働者の不足が進んでおり、全国的に人材確保が難しくなりつつある。職種別では、「とび工」不足が特に深刻だ。国土交通省が4月25日に公表した、平成26年3月調査の「建設労働需給調査結果」による。
国土交通省が「型わく工(土木)」、「型わく工(建築)」、「左官」、「とび工」、「鉄筋工(土木)」、「鉄筋工(建築)」、「電工」、「配管工」の8職種を対象に調査したところ、全職種で2.8%の人材不足となっていることがわかった。先月に比べ、不足率が0.5ポイント大きくなっている。
職種では依然として「とび工」が不足しており、不足率は3.8%。昨年と比べると不足率が4.2ポイントも跳ね上がっている。このほかの職種では「型わく工(土木)」と「電工」が、共に3.4%と高い不足率を示した。
東北地域のみに限ると、8職種の過不足率は1.2%。前月に比べて不足幅は0.1ポイント改善されたものの、人材不足は続いている。
(画像は、「建設労働需給調査結果(平成26年3月調査)」より)
今後も、厳しい情勢になると予想される。5月の技能労働者の確保に関する見通しは、「困難」と「やや困難」を合わせて32.8%。前年同月と比べ、15.5%増えている。一方、「やや容易」と「容易」の合計は9.5%で、前年同月と比べ4.9%減った。
6月の見通しも同様で、「困難」が26.1%。前年同月に比べ12.4ポイント上昇している。これに対して「容易」は12.7%。前年同月に比べ4.4ポイント下がった。
▼外部リンク
国土交通省の報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/report/press/436.html