鹿島建設株式会社(以下:鹿島)は、25日、型枠にシートを貼るだけで、コンクリートの「見栄え」も「品質」も向上させる「美(うつく)シール工法」を開発したことを発表した。
同社は、コンクリート構造物の表層品質評価手法を開発し、全国の現場において品質や耐久性を高めるための取り組みを推進してきた。今回の「美シール工法」は、積水成型工業株式会社、東京大学石田哲也教授との共同開発だ。
(画像はプレスリリースより)
コンクリート構造物は、表層部が密実であれば劣化や内部の鉄筋浸食を防ぐことができる。表層部を密実にするには、コンクリート打設後、一定期間、適温と十分な水分量を保ち「養生」することが必要。
適切な「養生」をするために、従来、「給水養生」など多くの方法が開発されてきたが、手間とコストがかかっていた。
今回、鹿島らが開発した「美シール工法」は、型枠表面に高撥水性特殊シートを貼ることによって、水分がコンクリート内部にとどまるようにしたもの。これにより、給水に頼らず、コンクリート自ら保水養生することが可能となり、表面の仕上がりも緻密になる。
(画像はプレスリリースより)
高撥水性特殊シート「美(うつく)シート」を用いることで、下の写真のようにコンクリート表面がつややかになり、しかも、品質の向上に有効であることが確認された。
鹿島では、この画期的で合理的、かつコスト低減につながる工法を、幅広く展開していく方針だ。既に、現場において試験的に用いているが、今後は、さらにノウハウを蓄積し、コンクリート構造物全体の品質向上を目指していく。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
コンクリート表層品質向上のための「美 (うつく)シール工法」を開発
http://www.kajima.co.jp/news/press/201404/24c1-j.htm
鹿島建設株式会社
http://www.kajima.co.jp/
積水成型工業株式会社
http://www.sekisuiseikei.co.jp/