まずは賃金アップ、平均年収530万円が目標
日本建設業連合会(中村満義会長)は4月18日、「建設技能労働者の人材確保・育成に関する提言」を新たにまとめた。今回の提言は、前回発表した平成21年4月の提言内容を見なおしたもの。
建設技能労働者の就業環境の改善し、人材確保・育成を図るために、前回の内容を更に強化した。
提言では、適切な受注活動、適正価格での下請契約を徹底させて正統報酬を確保し、賃金、福利厚生に充てることを改めて強調している。
建設技能労働者の賃金を、全産業労働者の平均レベルである年間約530万円に達するよう努力する。具体的な年収目標値は、20代で約450万円、40代で約600万円と決めた。
(画像は「建設技能者の人材確保・育成に関する提言」より)
人材確保のための労働環境の改善を目指して
受注構造の改善も進める。現在行われている、重層下請構造を見直し、平成30年度までに可能な分野で、下請け次数を二次以内にとどめる。二次下請けを実現させるために、平成26年度中に段階的な次数目標を決めて、計画的に取り組む。
社会保険の加入も徹底させる。平成29年度までに、全下請会社が社会保険に加入できるように努力する。加入率が労働者単位で、製造業と肩を並べるのが目標だ。
このため平成26年度中には全ての工事で、一次下請会社を社会保険加入業者のみに限定する。
この他、作業所を日曜日に閉所することや、退職金支払いの完全実施、技能の「見える化」、後進を教育するために富士教育訓練センターを強化するなど、7つの目標項目を定めた。
▼外部リンク
提言・活動 | 日本建設業連合会
http://www.nikkenren.com/sougou/ikusei_1.html