「タフネスコート」の実証実験
清水建設株式会社と三井化学産資株式会社は、防衛大学校から指導を受け、「タフネスコート」の実証実験を行った。「タフネスコート」は、コンクリートの衝撃に対して抵抗力の向上と寿命をより長くする技術のことだ。
「タフネスコート」の特徴としては、コンクリートで作られた物の表面に樹脂(ポリウレア)を数mmの厚さで覆うだけで、構造物の衝撃に対して抵抗力が上がる。また「粘り強さ」を維持するということは、「タフネスコート」が初の技術だ。
(画像はプレスリリースより)
新しい発想「壊れても崩壊しない」
様々な要素実験を行ってきたのだがその結果、タフネスコートの基本的な性能を確認したため本格的な実証実験を行う。第一弾は壁式構造物の鉄筋コンクリート製道路の防護壁に対する車輌の衝突や、防波壁。地上タンク防液堤に対する津波漂流物の激突に抵抗するための力が上がる効果を検証した。
これまでは「壊れず崩壊しない」というものだったが、「壊れても崩壊しない」という考えになり、耐力補強の半分程度のコストでコンクリートの抵抗力向上ができるようになったことが最大のメリットだ。
今回の実証実験によって効果を検証できたため、防護壁に適用し自動車の衝突による壁の崩壊や飛散、劣化による表層の剥離を防ぐことができる。
▼外部リンク
清水建設 ニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2014/