東京五輪の建設需要に備え、外国人材を活用
国土交通省は、「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置」を公表した。4月4日に内閣官房にて開催された、閣僚会議で決定したものだ。
建設業界の人材不足は深刻だが、構造的な問題を抱えているため中長期に渡る対策を維持する必要がある。しかしながら、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けた施設整備など、当面の建設需要に対応するためには、早急に人材を確保しなければならない。
(画像は「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置」より)
2020年度までの時限的措置
そこで政府は、国内人材の確保を再優先にすることを前提に、2020年度までの時限的措置として、即戦力となる外国人材を活用する。具体的には、日本国内での技能実習を終了した外国人材が、引き続き最大2年から3年の期間、建設業界で働けるにようにする。
外国人材の増加に伴う不正を防止するために、現行の監理システムに加え、更なる監理強化策を加えた特別の管理体制を敷く。
不正行為や処分歴なし等の定められた条件をクリアした監理団体、受入企業に限定し、国が企業を直接、検査・監督を行う。
さらに、元請企業が受入企業の監理状況を確認し、指導を徹底させる。また、受入状況や不正行為情報を共有するために、「協議会」も設置する。
今年の半ばまでに告示や通知を行い、受入企業等に準備を促す。実際の人材の受け入れは、2015年度から開始される。
▼外部リンク
国土交通省の報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/report/press.html