日本電気株式会社(以下:NEC)は、2日、イタリアのエネル・ディストリビュゾーネ社に、次世代スマートグリッドに向けたリチウムイオン蓄電システムを納入したことを発表した。
エネル ディストリビュゾーネ社は、イタリア大手電力会社エネルSpAの関連会社で、スマートメーター等のインフラ開発を行っている配電事業者。
NECが納入した蓄電システムは、出力2MW、容量2MWh。リチウムイオン電池を用いたものとしては欧州最大級となる。
(画像はプレスリリースより)
再生可能エネルギーとして、風力発電や太陽光発電が注目されているが、天候に左右される面があるのが難点だ。
NECのシステムは、再生可能エネルギーが多いイタリアのカラブリア州・キアラバッレ変電所に設置。エネル・ディストリビュゾーネ社の配電網と、イタリア全土を繫ぐ送電網の間を流れる電力量を制御するために使用される。
また、エネル・ディストリビュゾーネ社は、このシステムを用いて、ピーク時の電力供給、電力需給バランス調整、電力・電圧安定化のための周波数調整など、再生可能エネルギーによって変動する電力の最適化に関する実証実験を行う。
NECは、先月、中国万向集団・A123 Systems社の大規模蓄電システムSI事業部門を買収することを発表。6月から、蓄電システム事業の新会社「NECエナジーソリューションズ」がスタートする予定だ。
同社は、今後、北米や欧州を始めとする世界各地の大手電力事業者向けに蓄電システムを提供し、事業拡大を図っていきたい考えだ。
▼外部リンク
NEC、イタリア大手電力会社にリチウムイオン蓄電システム納入
http://jpn.nec.com/press/201404/20140402_01.html
日本電気株式会社
http://jpn.nec.com/index.html