株式会社省電舎は、インドネシアのPT. World One Indonesia(以下:WOI)と、パームヤシ殻(以下:PKS)の炭化事業に関する基本合意契約を締結したことを発表した。
このプロジェクトは、インドネシア産のPKSを炭化し、高カロリー化、高燃焼率を実現させることで、資源として多目的に有効活用できるようにするもの。加工することにより、ミルでの破砕性が向上し、石炭やコークスと同等かそれ以上のカロリーのバイオマス燃料となる。
同社は、加工したPKSが、微粉炭PCボイラー向け燃料としてだけでなく、将来的に広く活用可能であると判断し、契約締結に至ったという。
省電舎グループは、現在、食品残渣を資源としたメタン発酵によるバイオガス発電所のEPC事業に取り組む一方、バイオマス資源の活用施策として、発電所の保有を目的としたIPP事業も推進している。
その中で、メタン発酵によるバイオガスプラントを同社が提供し、食品飲料工場より排出される食品残渣からバイオガスを発生させて発電するという事業モデル(BOSスキーム)を構築。
将来はメタン発酵以外のバイオマス発電事業も展開する計画で、発電を維持するための燃料として、PKSの安定的な調達は大きな課題となっていた。
そこで注目したのが、世界的なパーム油産出国としてのインドネシアだ。WOIは、既に同国の国営農園から協力を得て、安価で高品質なPKSを提供できるシステムを備えている。
省電舎は、まず、取引先に対し、WOIより調達する未加工PKSの販売から手がける。同時に、約半年かけて炭化PKSの再現性と大量生産化展開について確認。その後、炭化PKSを高品質「バイオマス・コークス」として、国内のバイオマス発電所や石炭火力発電所向けに提供していくとしている。
▼外部リンク
PKSの炭化事業にかかる基本合意契約締結について
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