竹中工務店は、3月27日、超速硬コンクリート「ハイファード」(特許出願中)を開発し、2013年11月に一般社団法人 日本建築総合試験所より、建築技術認証を取得したことを発表した。
電気化学工業と共同でカルシウムサルフォアルミネートと、無機塩系材料を用いた速硬性混和材「エフダックタイプT」を開発。オリジナルの蒸気養生システムを加えたことで、従来の超速硬コンクリートに比べて、高い密実性と耐久性、経済性を実現し、建築物への使用が可能となった。
また、昨年、総合競技場観客席床パネル794枚・3,684m2に初適用。当初の計画より2カ月工期が短縮できたという。
(画像はプレスリリースより)
PCaコンクリート部材とは、工場でコンクリートを部材の形に硬化させたもので、品質が安定し、全体の工期も短縮できるという。
しかし、従来のPCaコンクリート部材は、クレーンで吊り上げる強度を満たすまでに約1日かかり、設計基準までの強度に至っては約1カ月から3カ月の時間がかかっていた。
今回開発した「ハイファード」は、製造期間を最大1/3までに短縮、同じPCa製造設備で最大1日3回転の製造を可能とした。
さらに、吊り上げ可能な強度までは約3時間、また、設計基準強度を満たすまでは約1週間から~4週間しかかからない。従って、 「ハイファード」による部材製造期間の短縮は、工期を短縮することにつながる。
竹中工務店は、今後、超速硬コンクリート「ハイファード」を工場や集合住宅などを中心とした建築物に適用していきたいとしている。
また、PCaコンクリート部材の利点を生かし、柱や梁といった構造部材にも範囲を拡げていく。
▼外部リンク
竹中工務店・プレスリリース
http://www.takenaka.co.jp/
電気化学工業・ホームページ
http://www.denka.co.jp/