MIDREX法の建設ライセンシーとして
神戸製鋼所は3月10日、ルクセンブルグのエンジニアリング会社Paul Wurth S.A.以下、PW)と、神戸製鋼が保有するMIDREX直接還元製鉄法(MIDREX法)に関し、建設ライセンス契約を2月19日に締結したことを発表した。
MIDREX法とは、天然ガス、もしくは石炭由来の還元ガスを使用して、還元鉄を製造する直接還元製鉄法のひとつで、高炉法に比べ製鉄工程でのCO2排出量を抑制することが可能だ。
PW社はこの契約を締結することで、MIDREX法の建設ライセンシーとして、直接還元鉄プラントの設計、建設及びマーケティングを実施していくという。
(画像はプレスリリースより)
MIDREX法の高い需要性
MIDREX法は天然ガス価格の下落や、世界的な還元鉄需要の高まりから、注目を集めている。これまで天然ガス資源を有さないために還元鉄生産には不向きとされた地域においても良質な還元鉄生産が可能だ。
シェールガスの開発や地球温暖化対策強化を背景に、世界の直接還元鉄生産量は将来的にも増加することが考えられるという。
還元鉄生産のプロとして
神戸製鋼所は、オーストリアのSiemens VAI Metals Technologies GmbH社に加え、さらに今回PW社を建設ライセンシーとして加えることで、今後の還元鉄マーケット需要に対する基盤固めと位置付けている。
また、MIDREX法は現在世界シェアの半分以上を占めており、今後も成長拡大が予想される還元鉄生産において、さらに貢献をしていく構えだ。
▼外部リンク
神戸製鋼所プレスリリース
http://www.kobelco.co.jp/