三菱重工業株式会社(以下:三菱重工)は、26日、海外市場向けビル用マルチエアコンの新モデルとなる「KXZシリーズ」を、6月から順次発売することを発表した。
新モデルは、10馬力から20馬力までの単独機があり、3台の組み合わせで最大60馬力まで対応可能。基本構造は、市場において高い信頼実績を有する現モデルのものを踏襲しているが、熱交換器を増強して高効率化を図るとともに、新開発の圧縮機を採用したことが特徴だ。
(画像はニュースリリースより)
新開発の圧縮機には、集中巻きモーターを搭載。これにより、モーター巻線部の損失が低減した。また、圧縮機のスクロール構造にはマルチポート機構を採用して過大圧縮による電力損失を抑制し、中間性能領域で高い省エネ効果を実現する。
この結果、KXZシリーズでは、24馬力の場合、従来製品と比べ、冷房効率が約40%、暖房効率も約8%向上。冷房使用範囲も、これまでの43度DB(乾球温度)から46度DBに拡大し、基本性能も向上している。
さらに、室内温度をチェックしながら圧縮機の運転回転数を最適制御する新しい節電機能(特許出願中)を搭載しているほか、電力需要制御機能も2段階から3段階に増やし、省エネに配慮した。
施工性においても、室外ユニット上方設置の場合、従来50mだった室内・室外ユニット間の高低差制限が70mになり、高層ビルにも対応できる。
三菱重工は、今後も省エネ性や操作性に優れた海外市場向けパッケージエアコンや、ビル空調システム製品の開発に取り組み、空調機器事業の拡大を図っていきたい考えだ。
▼外部リンク
海外市場向けビル用マルチエアコンに新モデルを投入
http://www.mhi.co.jp/news/story/1403065505.html
三菱重工業株式会社
http://www.mhi.co.jp/index.html