清水建設が泥水式シールド工事対応のヒ素汚染土壌浄化技術を開発

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清水建設が泥水式シールド工事対応のヒ素汚染土壌浄化技術を開発

2014年03月02日 21:00

汚染土壌を9割減容化、処理費用を7割削減

清水建設株式会社(以下:清水建設)は、27日、泥水式シールド工事対応の、ヒ素土壌浄化処理技術を開発したことを発表した。この技術を用いることにより、最大で汚染土壌を9割減容化でき、処理費用は7割削減できるという。

首都圏での鉄道・道路整備事業においては、大量に発生する掘削土砂に自然由来のヒ素汚染土壌が含まれると懸念されているが、汚染土壌を受け入れる土壌処理施設や処分場に余裕がないことが大きな問題になっている。

清水建設は、その対策の第一弾として、今回のヒ素土壌浄化処理技術を開発した。

(画像はニュースリリースより)

シールドの掘進に合わせた土壌浄化が可能

この技術は、シールドの掘削泥水を土砂と泥水に分離する地上処理施設に、浄化設備を組み込んだのが特徴。これにより、浄化設備のための用地確保が不要となり、シールドの掘進に合わせた土壌浄化が可能となる。

開発に当たっては、土壌の分析を行った結果、ヒ素が粘土・シルトの中の微細粒分に偏在していること、さらには粒径が小さいほどヒ素濃度が高くなることが判明。この特性を利用し、汚染土壌を微細粒分、細粒分、粗粒分に分けて処理する。

ヒ素抽出後の土壌等は再利用可

浄化工程は、ヒ素抽出工程、分級工程、凝集沈殿処理工程に分かれる。ヒ素抽出工程、および分級工程では、泥水からヒ素を抽出。環境基準を満たすようになった粗粒分、細粒分は、健全土として再利用される。

凝集沈殿処理工程では、ヒ素濃度が高い微細粒分と抽出させたヒ素が含まれる泥水を凝集沈殿処理する。高濃度のヒ素を含む汚泥は管理型処分場に処理され、処理水は環境基準を満たしているため、再利用が可能となる。

清水建設は、今後の首都圏におけるシールド工事の環境提案にこの浄化技術を盛り込み、工事受注に結びつけていく考えだ。

▼外部リンク

 

泥水式シールド工事対応のヒ素汚染土壌浄化技術
http://www.shimz.co.jp/news_release/2014/2013064.html

清水建設株式会社
http://www.shimz.co.jp/index.html

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