三菱重工業株式会社(以下:三菱重工)は、12日、同社が開発しているリージョナルジェット機・MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の量産に向けた拠点展開構想を発表した。
リージョナルジェット機は、国内の近距離路線などに用いられる小型旅客機で、三菱重工のMRJは、70~90席クラス。燃費性能のよさと、騒音・排出ガスの削減によって、運航経済性と環境適合性が高まり、エアラインの競争力・収益力の向上が見込める。
発表された構想によると、三菱重工は、まず、生産拠点となる新工場を建設するため、名古屋空港の隣接地取得を希望しているという。
(画像はプレスリリースより)
量産に向けては、同社の工場も活用される。製造は、中・大物部品を愛知県名古屋市の大江工場で、小物部品を三重県松阪市の松阪工場を中心に行うほか、名古屋市の岩塚工場の設備も活用する。
主翼は神戸造船所で旧造船エリア等を一貫製造ラインに再構築して製造する予定だ。
組み立ては、胴体・主翼を大江工場および愛知県飛鳥村の飛島工場で実施し、尾翼の組み立ては松阪工場で実施。そして、名古屋空港周辺の新工場で最終組み立てをした上で、名古屋空港と北九州空港で飛行試験、駐機等を行うことが検討されている。
(画像はプレスリリースより)
三菱重工は、三菱航空機、サプライヤーとの連携の下で、国・地域の支援を得ながら着実に計画を推進していく構えだ。
現在、受注機数は325機で、確定は165機。2015年第2四半期の初飛行、2017年第2四半期の初号機納入を目指して、今後、構想が具体化されていくことになる。
▼外部リンク
MRJ量産に向け拠点展開構想まとまる
http://www.mhi.co.jp/news/story/1402125495.html