三菱自動車工業株式会社(以下:三菱自動車)と、コンデンサや充電システム等を手がけるニチコン株式会社(以下:ニチコン)は、3日、農業用充電ステーションの本格稼動を開始したことを発表した。
これは、宮城県岩沼市内に設置した農業用充電ステーションにおいて、太陽光発電による電気をリチウムイオン蓄電池に蓄え、急速充電器を通して電気自動車(EV)に充電する取り組みだ。
(画像はプレスリリースより)
この事業は、農林水産省および復興庁による、東日本大震災被災地の農林水産業復興を目的とした研究事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の一環。両社が共同で、「農村地域における未利用エネルギー利活用実証研究」の分野に応募して採択された。
農業用充電ステーションを地域に設置することで、系統電力に依存しない再生可能エネルギーによる農業が可能となる。また、EVの活用によってガソリン代が節減され、農業生産におけるコスト削減効果が期待できる。
(画像はプレスリリースより)
事業では、近隣の農家にEVを貸与し、その使用実態や、EVに蓄えられた電気の農地での活用方法などについてデータを収集する。三菱自動車とニチコンによれば、EVを活用して太陽光で作られた電気を農業に用いる試みは、全国で初めての事例となるという。
両社は、今後、太陽光のほかに、風力、小水力などを用いた充電ステーションを複数設置することも検討している。そして、これらをネットワーク化することでエネルギーを効率よく用いて農業を行う「スマートアグリネットワーク」の構築に向け、実証実験を行っていくとしている。
▼外部リンク
農業用充電ステーションの本格稼動を開始
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/
三菱自動車工業株式会社
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/