掘削時のトンネル変形を、低コストで抑える新工法
西松建設は1月31日、新開発の超長尺大口径鋼管先受け工法「LL-Fp工法」を初めて適用したと発表した。「LL-Fp工法」が実施されたのは、国土交通省 北陸地方整備局発注の国道289号7号トンネル工事。
超長尺大口径鋼管先受け工法「LL-Fp工法」を、地すべり跡地の坑口部、約40m区間に適用し、「LL-Fp工法」の施工性やトンネル変形抑制効果を検証した。
(画像はニュースリリースより)
既設構造物への影響を最小限に抑える
LL-Fp工法(Long distance and Large caliber Forepiling method)は、山岳トンネル掘削の際に、既設の建造物に重大な影響を及ぼさないために開発された(LL-Fpは西松建設の登録商標)。
ドリルジャンボを使って直径139.8mmの大口径鋼管を切羽前方のトンネルアーチ部へ超長尺打設し、さらに鋼管から地山へ薬液を注入する。
この作業で掘削前にトンネルアーチ部に、剛体による“傘”状の支えが作られるため、切羽が安定して近接構造物への影響を最小限に抑える効果が期待できる。
専用機械を使わないので、従来の超長尺大口径鋼管先受け工法と比べて工程の短縮、コストダウンが可能となったのも特徴だ。
▼外部リンク
西松建設株式会社のニュースリリース
http://www.nishimatsu.co.jp/news/2014/prel0131.html