株式会社竹中工務店は、日本ビソー株式会社と共同で、タイル打診調査から損傷部分の数量積算、報告までの時間を約40パーセント短縮できる外壁調査システム「カベロク」を開発したことを発表した。
このシステムは、建物外壁の状態を動画で記録し、それを直接報告書に活かすことで、短期間での調査結果報告を可能とするもの。
調査結果そのものを画像として記録することができるため、記録の漏れ、間違いを防止でき、調査の信頼性を保ちながら種々の建物に対応できるという。
(画像はニュースリリースより)
「カベロク」は、ハードであるビデオカメラを搭載した建物外壁打診用の「一人乗りチェア型ゴンドラ」と、ソフトである「画像処理・損傷数量自動集計・報告書作成システム」で構成される。
まず、調査員がゴンドラに乗って壁面の打診調査を実施、損傷箇所をチョーク等で壁面に表示して、カメラで動画として記録する。動画は、今回開発したソフトで処理し、壁立面の静止画像として合成。これをもとにCAD図を作成して、報告書として完成するという流れになる。
「カベロク」を用いて調査結果を動画で記録すると、事前に壁面図を作成する必要がない。また、動画から加工された静止画をCAD図の背景に表示し、AutoCAD描画機能で調査結果を入力するので、現場での図面記入も不要となった。
さらに、全てを画像として記録することは、人為的ミスの防止にも役立つだけでなく、これを建物の長期維持保全を図る際に、適宜活用することも可能だ。
開発したソフトはAutoCAD上で動作。損傷情報は種別、調査部位ごとに数量が自動で積算集計され、Excelファイルとして出力できるようにもなっている。
竹中工務店では、このシステムを取り入れた外壁タイル調査業務を関東地方から開始し、その後、大阪、名古屋等の大都市圏から全国まで対象エリアを拡大させ、リニューアル工事の受注拡大につなげていきたいとしている。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
外壁調査システム「カベロク」を開発
http://www.takenaka.co.jp/news/2013/12/03/index.html
株式会社竹中工務店
http://www.takenaka.co.jp/
日本ビソー株式会社
http://www.bisoh.co.jp/