清水建設株式会社は、11日、タワークレーンの揚重作業効率の「見える化」と工期短縮を目的に、ICTを活用した新型タワークレーン「スマートクレーン」を開発・実用化したことを発表した。
これは、IHI運搬機械株式会社と、清水建設子会社である株式会社エスシー・マシーナリとの共同開発によるもの。
IHI運搬機械・安浦工場(広島県)での製作・性能検証を経て、清水建設が神奈川県内で施工中の大型タワーマンションの建設現場において、11月初旬に2機が稼働を開始した。
(画像はニュースリリースより)
最近の建設現場では、BIM(Building Information Model)等の情報ツールが活用されているが、「スマートクレーン」は、これまで課題であった揚重作業の生産情報を有効に活用し、情報ツールとの連動を実現する。
従来の揚重作業と比較して、20~30%程度効率が向上し、高さ100mの大規模建築なら工期を約1カ月短縮できる見込みだという。
機器は、クレーンの作動状況検出センサ、多機能フック、各種センシング情報を蓄積し集約サーバーに送信する運転室パソコン、同モニター、作業責任者用のタブレットから構成される。
適用現場では、BIM等で作成した施工計画図と鉄骨柱・梁などの部材別の搬入予定一覧をタブレットに入力。
揚重作業時には、部材にクレーンのフックを掛ける(玉掛け)作業員がタブレット上で部材の記号をタッチすれば、多機能フックの通信機能により、運転室モニターと施工階で、取付作業を行う作業員のタブレットの表示図面上に、取付位置を瞬時に表示する。
これにより、関係者全員が同時に情報共有でき、作業がスムーズに流れるしくみになっている。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
タワークレーンの揚重作業効率を見える化
http://www.shimz.co.jp/news_release/2013/2013051.html
清水建設株式会社
http://www.shimz.co.jp/index.html
IHI運搬機械株式会社
http://www.iuk.co.jp/
株式会社エスシー・マシーナリ
http://www.sc-m.jp/top-frame.htm