3300平方メートルの映像スタジオ構想
栃木県の南西部に位置する足利市は11月20日、臨時記者会見を開き、同市内にアジア最大となる約3300平方メートルの映像スタジオ建設構想を発表した。東京にある現時点で日本最大級の映像スタジオの2倍以上の大きさとなる。「映像のまち」構想と呼ばれるこの取り組みは現在、土地の選定を進めており、4年以内に建設を開始するとしている。
この構想が実現すれば、首都圏を中心とした映像制作やロケーション活動の拠点となり、国内外のさまざまな映像需要を足利市に誘引することで、新たなビジネスと雇用を生み出すことができると期待されている。
(画像はプレスリリースより)
ビジネスと観光の両立
さらに、足利市で撮影やロケなどが行われるようになれば新たな観光客を呼び込むことができ、中心市街地の再生にもつながると考えられる。これまで足利市は、ものづくりで元気な太田市、アウトレットなどで人がたくさん集まる佐野市の間に挟まれ、観光客は同市を「通過」していた。「映像のまち」構想が実現すれば、「通過型」から「滞留型」の観光都市へと転換できるかもしれない。
映画でまちづくりや町おこしはいろいろな自治体や企業が行っているが、足利市が目指しているのは、「足利を映像産業の集積基地にすること」である。そうすることによって、「映像作りのことなら、足利に行けば何でもそろう、何でもできる」と認められ、多くの企業の活動の場にしてもらいたい考えだ。
市長の期待
足利市の市長、和泉聡氏は
「私の最終目標は、アジア最大のスタジオや町のあちこちで撮影作業が行われ、夜になると、中心市街地のおしゃれなカフェで、映像の世界を目指す無精ひげをはやした若者が、安い酒を片手に激論を交わしている、そしてそれを市民が遠巻きに温かい笑顔で見守っている、という風景です。(中略)まだまだ「夢」の部分もありますが、歴史と文化を誇る足利にもぴったりマッチした構想です。着実に具現化していくことで、まちに元気と活力を取り戻し日本に誇れる映像の町として、再生していきたいと考えています」(プレスリリースより引用)
と、「映像のまち」構想に対する大きな期待を述べている。
▼外部リンク
足利市 プレスリリース
http://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/