既開発の技術をもとに
鹿島建設株式会社は11月16日、砒素吸着性の高い鉄粉を用いた浄化技術を開発し、優れた効果を確認したことを発表した。
試験の状況(画像はニュースリリースより)
これは同社がすでに開発していた超電導磁石の磁気により泥水中から鉄粉を高い回収率で分離する技術を活用したもの。砒素に汚染された排泥水に砒素吸着性鉄粉を攪拌混合することで鉄粉に砒素を吸着させ、磁気分離装置で鉄粉を除去する仕組み。
環境基準値の10倍程度の砒素に汚染された泥水150立方メートルを処理する試験を行い20立方メートルごとに分析したところ、すべて環境基準値である0.01mg/リットル以下に浄化されるという結果が得られた。
大幅なコスト削減が可能に
今回開発された技術により、自然由来の砒素含有地盤を泥水式シールド工法で掘削するさいに発生する砒素汚染泥水をその場で浄化することができる。
砒素汚染土壌を無処理で搬出するさいのコストに比べ、最大で7割程度までコスト削減につながる。ニュースリリースでは
この浄化技術により、砒素汚染土壌の処分コストを大幅に削減できることから、今後の大規模・大深度シールドトンネル工事に積極的に提案していく方針です。(鹿島建設株式会社ニュースリリースより引用)
と述べられている。
▼外部リンク
鹿島建設株式会社 ニュースリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201311/14c1-j.htm