三井住友建設株式会社はこの度、施工中であった東九州自動車道の田久保川橋工事が終了したことを発表した。
今回竣工した橋の名称は寺迫ちょうちょ大橋で、世界初の「バタフライウェブ橋」である。
(この画像はプレスリリースより)
今回採用した「バタフライウェブ」は、蝶型形状のコンクリート製プレキャストパネルで、コンクリート箱桁橋のウェブに利用されている。
この新しい構造形式を特長とする寺迫ちょうちょ大橋は、従来の構造に対して、約10%の軽量化と施工速度の迅速化が図られ、PC鋼材重量の低減、支承の縮小化にも成功することとなった。
今回の施工においては、ウェブの軽量化により、1ブロックの長さがすべてパネル2枚分の6mに設定可能となり、施工ブロック数の減少により、工期も大幅に短縮することができた。
寺迫ちょうちょ橋は、蝶型形状のコンクリートパネル「バタフライウェブ」を工場で製作、これをコンクリートのウェブに利用することで、橋体を構築している。
コンクリートパネルには、高強度繊維補強コンクリートが使用され、厚さ150mm程度に低減することで、高耐久性と維持管理の軽減も実現することとなった。
バタフライウェブ橋は、橋梁の軽量化により上部工と下部工の縮小が共に可能となり、上下部一括発注方式にてさらなるコスト削減を図ることができるようになっている。
三井住友建設は今後、さらに軽量化を図るための研究を進め、バタフライウェブ橋のバリエーションを広げていきたいとしている。
▼外部リンク
三井住友建設株式会社によるプレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=347920&lindID=6