株式会社大林組は、23日、次世代のスマートシティを想定した技術の実証を行うため、大林組技術研究所(東京都清瀬市)に、スマートエネルギーシステムを構築することを発表した。完成は2014年11月末の予定となっている。
(画像はニュースリリースより)
今回、大林組が構築するスマートエネルギーシステムは、エネルギーの需給バランスを調整する「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」で、再生可能エネルギーを安定的かつ最大限に活用するものである。
同社技術研究所の通常稼働時の消費電力にほぼ匹敵する、約900kWの太陽光発電設備を設置のうえ、ビッグデータなどを活用した電力需給の予測とリアルタイムな電力需要の把握に基づいた「EMS」だ。
「EMS」の構築に関しては、早稲田大学先進グリッド技術研究所の林泰弘所長の協力を得て進めている。
システム構築に当たっては「SCIM(Smart City Information Modeling)」が導入される。「SCIM」は、コンピューター上に街を丸ごと再現し、街づくりのあらゆる段階において、様々なサービスを提供するプラットフォームである。
「SCIM」を用いることで、計画段階におけるシステムの最適設計や環境シミュレーション、施工段階における不具合防止、運営段階におけるエネルギーの「見える化」やインフラの維持管理などが可能となる。これを「EMS」とリンクさせ、制御、管理の状況を「見える化」する。
(画像はニュースリリースより)
大林組では、今回の実証によって、市街地再開発、大規模工場・大学・病院など、複数の建物を有する施設で想定される、スマートシティに関わるニーズ(省エネルギー・省CO2、事業継続計画等 )に応えるソリューション技術を蓄積するとともに、システムにおける「SCIM」の有効性を検証し、次世代の街づくりのプラットフォームへと展開を図るという。
▼外部リンク
技術研究所にスマートエネルギーシステムを構築
http://www.obayashi.co.jp/press/news20131023_01
株式会社大林組
http://www.obayashi.co.jp/