横河電機株式会社(東京都武蔵野市)は、17日、子会社であるヨコガワ・アメリカ・ド・スル(ブラジル サン・パウロ)が、第2世代バイオエタノールを生産するサン・ミゲル・ドス・カンポス工場向け制御システムとフィールド機器を受注したことを発表した。
サン・ミゲル・ドス・カンポス工場は、バイオテクノロジー企業・グランビオが、ブラジル北東部のアラゴアス州に建設中の世界最大級の工場で、年間8200万リットルの第2世代バイオエタノールを製造する。
バイオエタノールは、トウモロコシやサトウキビなど食料由来のものを第1世代、木質チップや麦わらなど食料以外の有機原料由来のものを第2世代と呼ぶ。新工場は、第2世代のバイオエタノールを商業生産する設備としては、南半球初。生産開始は、2014年初頭を予定している。
ヨコガワ・アメリカ・ド・スルは、プロジェクトの制御担当会社として、計画の初期段階から参画し、工場のライフサイクルにわたるコスト削減と生産性向上に貢献する最適な制御システムとフィールド機器の基本設計に取り組んだ。
今回、横河電機は、サン・ミゲル・ドス・カンポス工場に向け、反応槽や蒸留設備などを制御する統合生産制御システム「CENTUM VP」、またFOUNDATIONTMフィールドバス(双方向フルデジタル信号の制御用通信規格)対応の電磁流量計「ADMAG AXF」、差圧・圧力伝送器「DPharp EJAシリーズ」などのフィールド機器、および、コントロールバルブなどを納入する。
バイオエタノールは、化石燃料を代替するクリーンエネルギーとして、世界中で生産が拡大。世界のバイオエタノール生産量の大部分を占めるブラジル、米国では、第2世代の生産工場の建設が複数計画され、今後も増えることが見込まれる。
横河電機は、今回の受注を弾みに、バイオエタノールを含む再生可能エネルギー分野の制御事業で一層の事業拡大を目指すとしている。
▼外部リンク
世界最大級の第2世代バイオエタノール工場向け制御システム受注
http://www.yokogawa.co.jp/cp/press/2013/