電源開発株式会社(以下「Jパワー」)は、経済産業省資源エネルギー庁より受託した「平成25年度エネルギー需給緩和型インフラ・システム普及等促進事業(ベトナム国における揚水発電分野の事業化検討調査)」について、ベトナム電力公社(EVN)との業務内容に関する同意文書、および、ベトナム国コンサルタント会社との地形測量等の調査業務に関する委託契約の手続きを経て、本格的な調査業務開始のため、現地へ調査団を派遣したことを発表した。
これは、経済成長による大幅な電力需要の増加が見込まれるベトナムにおいて、今後のピーク需要への対応と、電力系統の平準化を図るため、具体的な揚水発電計画を対象として、その事業可能性調査を実施するもの。
ベトナムでは、揚水発電設備がなく、計画から運用管理までの一貫した技術支援が必要とされている。
一方、日本は、揚水発電設備容量比で世界一。計画や設計、調達、建設、運営面の一貫したノウハウに加え、水車や発動機等においても高い技術力を有し、製品のシェアは、アジア地域の揚水発電総出力の4割を超える。
今回、Jパワーは、このような日本のノウハウと技術力をもって、ベトナムのエネルギー面、技術面、社会制度面等の事業環境を把握しつつ、同国政府・自治体・企業と連携し、具体的プロジェクトの事業化検討調査を実施。揚水発電所建設事業の案件獲得と日本企業の進出・輸出振興に資することを目指す。
Jパワーは、国内においては、昭和47年運転開始の新豊根発電所をはじめ、沼原、奥清津、下郷、および、奥清津第二の大規模揚水発電所の開発を、海外でも、ラムタコン揚水(タイ)、プルリア揚水(インド)等、大規模揚水建設事業におけるコンサルティング業務を手がけてきた実績がある。
同社は、これら国内外の業務実績に基づく技術的な知見や経験を最大限活用して、業務を実施していくとしている。
▼外部リンク
ベトナム国南部揚水発電計画の事業化検討調査業務開始について
http://www.jpower.co.jp/news_release/2013/10/news131010.html