JMUの「多目的LNG貯蔵浮体」が日本海事協会より概念承認を取得

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JMUの「多目的LNG貯蔵浮体」が日本海事協会より概念承認を取得

2013年10月15日 15:00

IHI-SPBタンクを活用

ジャパンマリンユナイテッド株式会社(以下、JMU)は、10日、同社の持つLNG(液化天然ガス)貯蔵タンク技術である「IHI-SPBタンク」を活用した「多目的LNG貯蔵浮体(LNG-FSU)」を開発し、2013年9月20日に、一般財団法人日本海事協会(NK)よりAIP(概念承認)を取得したことを発表した。

同社の「IHI-SPB」タンクは、これまでLNG船や、LPG(液化石油ガス)を貯蔵するFSO(浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備)やFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)に採用され、長年稼働している実績がある。

今回、JMUは、これらの実績をもとに、多目的LNG貯蔵浮体の概念設計を行った。

(画像はプレスリリースより)

必要に応じて陸側へ電力供給

「LNG-FSU」は、外寸が、全長105.4m、 幅 30.0m、深さ18.0m。タンク容積は5,400立方メートルが2基。発電量は20MW。

SPBタンクの特性を生かした平らな甲板の浮体上に、発電設備や、LNGをガスに戻す再ガス化設備を搭載することで、陸側への電力や天然ガスの供給が可能になった。

また、常設地から短期間で曳航できるような係留設備を採用し、被災地や大規模なイベント開催地等でエネルギー供給需要がある地域に派遣し、岸壁などに係留して電力、天然ガスを供給することもできる。

これらの設備により、通常時は、津波などの影響を受けない海域に係留して陸側に電力や天然ガスを供給し、他の地域に一時的に需要が発生した場合、その地域に曳航して、電力、天然ガスを供給することを想定している。

クリーンエネルギー活用へ自在に対応

天然ガスは燃焼時に二酸化炭素等の温室効果ガス排出量が少なく、酸性雨等の原因である窒素酸化物や硫黄酸化物もほぼ排出されないクリーンなエネルギーとして注目され、今後ますます活用が増えることが予想されている。

JMUでは、今回開発した多目的LNG貯蔵浮体が、様々な要望に自在に対応できる浮体として実現することを期待している。

▼外部リンク

 

多目的LNG貯蔵浮体でNKよりAIP(概念承認)を取得
http://www.jmuc.co.jp/press/2013/lngnkaipihi-spb.html

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