総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済は、2013年5月から8月まで、オール電化住宅やZEH(ゼロ・エネルギー住宅)の標準化に向けて普及が進んでいる創エネ住宅の地域別の動向について調査を実施し、結果を報告書「需要家別マーケット調査シリーズ2013住宅エネルギー・関連機器エリア別普及予測調査」として発表した。
2012年度は、固定価格買取制度(FIT)が開始したことや、節電などによって創エネ住宅への関心が高まった。そのため前年度と比べると49.8%増の42.4万戸となった。その中の96%が太陽光発電を設置した。
大手ハウスメーカーやデベロッパーを中心として、創エネ機器や蓄電池やHEMSなどを採用したスマートマンション、政府が標準化を目指している年間の一次エネルギー消費量をゼロとするZEH(ゼロ・エネルギー住宅)の発売が相次いでいる。
(画像はプレスリリース)
ただZEHを実現するためには創エネが不可欠だ。そのため2025年度には創エネ住宅が年間100万戸を突破すると考えられている。また家庭用エネファームや、エコウィルなどの設置も増加し、創エネ住宅数に占める割合も2020年度には24へ、その内太陽光発電と併設するW発電も10%に拡大する。
地域別では、九州や中国、中部、四国での普及率が高く、寒冷地や日本海側など積雪量が多い地域、集合住宅の多い関東や沖縄は低い結果となった。2025年度には累計で1,176.2万戸、普及率は23%となり、中部、中国、四国、九州では30%を超えると予測される。また太陽光発電の設置は1,000万戸を突破するとみられる。
オール電化住宅は2011年度、2012年度に落ち込みが続き、2013年度は、大手都市ガス4社の管内で減少が続いているのだが、LPガスエリアでは下げ止まりの傾向が見え始めている。また今後、消費税増税前の駆け込み需要によって増加が期待されることもあり、減少は緩和すると考えられる。
▼外部リンク
富士経済グループ プレスリリース
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/