兼松株式会社(東京都港区)は、3日、フィリピン独立発電事業者(Trans Asia Renewable Energy Corporation 以下、Tarec)より、総出力54MWのサンロレンソ風力発電所新設の一括請負契約と、この風力発電所で発電した電力を送るための、海底電力ケーブル敷設・埋設工事を受注したことを発表した。
建設予定地は、フィリピン共和国ギマラス島サンロレンソ地区。受注総額は100億円を超える。工期は16ヶ月で、2014年末に完工の予定となっている。
(画像はプレスリリースより)
Tarecは、フィリピン・コングロマリットであるPHINMAグループの再生可能エネルギー発電事業会社。
新設される発電所の主機である、風力タービンと発電機は、スペインのGamesa Eolica, S.L. Unipersonal(以下、Gamesa)が製造・納入・据え付けし、設計・土木工事・電気設備は、フィリピン大手建設会社Sta. Clara International Corporation率いるコンソーシアムが請け負う。
また、海底電力ケーブルは、日本J-Power Systems製138kV 2.985kmを、ギマラス島と、消費地パナイ島の間の海底に敷設する。
兼松は、これまで、フィリピンのほかインドネシア、コスタリカに、地熱・太陽光発電設備を納入した実績をもつ。風力発電建設は、風力タービンメーカーが請負工事一式を取り仕切ることが一般的であるが、同社は、フィリピンでの納入実績と再生可能エネルギー発電設備が、Tarec及びGamesaにより評価・信頼され、今回の受注に至ったとみている。
フィリピンでは、制度改革により、積極的に自国再生可能エネルギーの普及を促進しており、今後、長期的な市場拡大が期待される。また、風力発電も、風力タービン技術の進歩とコストの低減により急成長している分野だ。
兼松では、風力発電ビジネスを積極的に拡大し、今後も再生可能エネルギーと環境ビジネスへの取り組みを通じて、地球環境の長期的な保全に貢献していきたいとしている。
▼外部リンク
兼松、フィリピン向け54MW風力発電所新設等を受注
http://www.kanematsu.co.jp/tabid/750/Default.aspx