新規鉄マンガン系正極の次世代リチウムイオン電池
日本電気株式会社(NEC)、株式会社田中化学研究所、積水化学工業株式会社の3社は、この度、独立行政法人産業技術総合研究所と、新規鉄マンガン系正極を使用した次世代リチウムイオン電池を共同開発したことを発表した。
今回の成果は、2013年10月7日より開かれる「第54回電池討論会」にて発表される予定だ。
エネルギー密度1.7倍を実現!
次世代リチウムイオン電池の開発は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がおこなう「リチウムイオン電池応用・実用化先端技術開発事業」の支援のもと実施された。
この次世代リチウムイオン電池は、エネルギー密度271Wh/kgとなり、現在使用されているマンガンスピネル系正極のリチウムイオン電池の約1.7倍を実現させたものだ。
これにより、リチウムイオン電池のコスト削減、環境対応自動車航続距離の延伸、定置用蓄電システムの小型軽量化などが可能となる。
次世代リチウムイオン電池技術の特長
開発された次世代リチウムイオン電池は、以下のような特長を有している。
1.新規鉄マンガン系正極材料を開発、正極の大容量化を実現
2.鉄マンガン系正極の性能を引き出す負極および電解液を新たに開発
3.8Ah級のラミネート型電池で高エネルギー密度を実証
2.鉄マンガン系正極の性能を引き出す負極および電解液を新たに開発
3.8Ah級のラミネート型電池で高エネルギー密度を実証
(プレスリリースより)
NEC、田中化学研究所、積水化学工業の3社は、今回開発したリチウムイオン電池の2020年頃の実用化を目指して、今後も研究開発に取り組んでいく方針だ。
▼外部リンク
日本電気株式会社ら3社によるプレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201310/20131001_03.html