2018年2月26日、矢野経済研究所は、国内のCAD・CAM・CAEシステム市場の調査結果(以下、同調査)を発表した。
同調査の目的は、CAD・CAM・CAEメーカーおよびベンダーの製品戦略分析、およびユーザー企業の製品選定に資するものとして、同市場の実態を調査・分析することで、同社専門研究員の直接面談および電話・メールでのヒアリングにより、2017年6月~11月の期間に調査が実施された。
また、調査対象企業数は、機械系CAD・CAM・CAEメーカー64社、機械系CAD・CAM・CAEベンダー15社、EDAメーカー9社、土木・建築CADメーカー19社であった。
同調査はCAD市場の詳細が分かる国内唯一のレポートで、主要メーカーやベンダーの戦略展望などの最新動向がこれ一冊で完全に把握できるとのこと。
同調査の対象市場(以下、同市場)は、機械系CAD・CAM・CAE(2次元CAD、3次元CAD、金型設計用CAD・CAM、機械系CAE・PDM)/EDA(ESL、論理設計ツール、物理設計ツール、論理検証ツール、DFM、PCB設計ツール、その他、IP、設計代行・コンサルティング)/土木・建築系CAD(建築設計、設備設計、住宅設計、土木・測量、プラント設計)だ。
メーカー出荷金額ベースでの同市場の規模は、2016年度が前年度比6.3%増となる3,513億円で、2017年度も雇用・所得環境が引き続き改善し、設備投資も生産増や企業収益の改善等により、3~4%程度の増加が見込まれ、2017年度は、前年度比3.5%増の3,637億円となる見込み。
また、サブスクリプション方式へと転換を図るベンダーや、製造業向けのプラットフォームを提供するベンダーなど、差別優位性を構築すべく、さまざまな戦略がとられているが、国内製造業におけるエンジニアリング分野のクラウド化については、保守的な方針をとるユーザー企業が多く、大きなインパクトを与えるには至らないとのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
矢野経済研究所 プレスリリース
http://www.yano.co.jp/press/press.php/001800
矢野経済研究所 市場調査資料
https://www.yano.co.jp/market_reports/C59115200