日立造船株式会社(大阪府大阪市)は、26日、前田建設工業株式会社(東京都千代田区)から、タイ王国プラナコン・シー・アユタヤ県の洪水対策用水門2基を受注したことを発表した。納期は2014年10月の予定。
タイ王国プラナコン・シー・アユタヤ県は、2011年7月から断続的に続いた記録的な大雨のため、洪水被害を受けていた。その対策として、日本国政府ODA(政府開発援助)の無償資金協力で、水門建設工事が実施される。
全体の施工は前田建設が行い、日立造船は、前田建設が同工事で設置する、ハントラ水門(ステンレス鋼製ローラゲート・幅6.0m、高さ7.1m、3門)、および、クラマン水門(ステンレス鋼製ローラゲート・幅6.0m、高さ5.1m、3門)の製作と据付工事を請け負った。
タイ王国政府は、チャオプラヤ川流域の洪水対策として、水門整備や洪水予防インフラのための「ニュー・タイランド計画」を進めている。
プラナコン・シー・アユタヤ県は、同国経済おいて重要な拠点であり、日本企業も多く進出する工業団地の集積地でもある。しかし、チャオプラヤ川とパサック川の合流地域に位置することから大きな洪水被害を受けていた。
今回、水門を設置することで、浸水の可能性が低減することが期待されている。
日立造船は、1923年に水門事業を開始して以来、国内の水力関連設備設置に携わったほか、海外にもベトナム、パキスタン、アメリカ、ブラジルなどに250門以上の水門を納めた実績がある。
今後は、さらに、水門事業や橋梁事業、GPS海洋ブイ事業などを通じ、国内外のインフラ整備、防災・減災に積極的に貢献していきたいとしている。
▼外部リンク
タイ王国向け水門2基を受注
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2013/09/000959.html
日立造船株式会社
http://www.hitachizosen.co.jp/index.html
前田建設工業株式会社
http://www.maeda.co.jp/