株式会社NTTドコモは2月20日、建設現場の状況をリアルタイムで共有する「建設現場IoTプラットフォーム」(建設IoT-PF)のβ版を、3月1日より総合建設会社(ゼネコン)向けに提供開始する、と発表した。
建設業界では、労働力不足、労働環境の改善、労働生産性の向上など課題が多く、建設現場での働き方改革が求められている。
ドコモは、2017年建設現場2か所で、ゼネコン社員と協力会社社員とのコミュニケーションツール、各社員の位置情報や歩数・活動量・心拍数などのバイタル情報、および建設現場の環境情報などを組み合わせた実証実験を行った。
位置情報やバイタル情報から、AI分析技術を活用し、作業進捗率の予測、労働時間の内訳分析、体調不良の予兆検知などを検証した。
その結果、書類作成・現場巡視・打合せなどの進め方を改善することで、1人のゼネコン社員に対し、1日最大2時間程度の労働時間を削減できることが判明した。また、体調不良や高負荷作業による、肉体疲労や精神的な不調などの予兆を検知することができた。
ドコモは、建設IoT-PFβ版を、建設現場の工程・品質・安全・原価管理のトータルソリューションとしてゼネコン各社に提供し、現場課題の検討を各社と共同で進める。
また、作業進捗率の予測の高度化、コミュニケーションログからノウハウ抽出、入力操作の音声による省力化、施工品質の画像判定、機材稼働率の推定、労働時間着地見込み推定など、AI分析技術を活用して建設IoT-PFを高度化させ、建設現場全体の最適化を図り、現場生産性の向上を目指すという。
今後、建設IoT-PFによる生産性向上のため、アクセンチュア株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、株式会社MCデータプラス、オートデスク株式会社、株式会社コンストラクション・イーシー・ドットコム、株式会社ランドログの各社と協業するとのこと。
(画像はプレスリリースより)
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株式会社NTTドコモのニュースリリース
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