2018年2月13日、川崎重工業株式会社は、中国交通進出口総公司(China Communications Import & Export Corporation)から、新開発の舶用推進用旋回式スラスタ「E型レックスペラ」(以下、同スラスタ)4基を初受注したと発表した。
同スラスタは、同国天津港で船舶の入出港補助を行う天津臨港拖輪有限公司(Tianjin Lingang Tug Co., Ltd.)向けに納入され、2018年下期竣工予定のタグボートに搭載される。
「レックスペラ」は、水平方向360度の任意の方向に推進力を得られ、推進機・舵の機能を備えた全旋回式推進機で、同スラスタは、最新の流体解析技術によって下部ギアケース形状の最適化とコンパクト・高性能なプロペラダクト(コルトノズル)が行われ、従来のレックスペラと比較して最大7%の省エネルギー化を達成している。
また、一体型油圧クラッチの構造を抜本的に見直して船内でのクラッチメンテナンスの作業性を向上させるとともに、補機類を上部ギヤボックス周辺にコンパクトにまとめて、船内メンテナンススペースの拡充・船体設計の柔軟性や据付の容易化を可能にした。
さらに、高品質なFKM(フッ素ゴム)をプロペラ軸シールに採用して油漏れによる海洋汚染のリスクを低減し、旋回およびクラッチ制御用の油圧ポンプを従来のギア駆動方式からベルト駆動方式へ変更して、低騒音化などの船内作業環境を改善している。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
川崎重工 プレスリリース
http://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20180213_1.html