株式会社安藤・間(安藤ハザマ)と富士ソフト株式会社は2月13日、Microsoft社提供のMixed Reality(複合現実)端末「HoloLens」を活用した室内環境可視化技術、「環境ウォッチ」を開発した、と発表した。
室内空間の空調計画を立てる場合、温度や気流分布を目で見ることができないため、施工者や建物利用者間でのイメージ共有が困難で、快適な室内環境の提供という観点から課題であった。
今まで、数値流体力学、現地計測で把握した室内温熱・気流環境を、仮想現実(VR)を含めいろいろ検討し可視化したが、現実空間とギャップがあった。
そこで、両社は、Microsoft社の拡張現実(AR)ツールである自己完結型ホログラフィックコンピュータ「HoloLens」を用いて、新たに室内環境可視化技術「環境ウォッチ」を開発した。
「環境ウォッチ」では、ARにより温度・気流などの事前解析結果や計測結果を現実空間に実スケールで表示できるため、専門家でなくても容易に理解できる。
現実空間とARの座標系が統一されているため、3Dオブジェクトが空間を動き回っても表示が追従する。現実空間内の特定の形状を不動点とするため、マーカーの必要はない。
また、温度や気流分布は、多様なファイル形式で「環境ウォッチ」へ入力可能なため、BIM(Building Information Modeling)との連携が可能である。
試験適用したところ、事前解析と現地で感じる温度・気流感との差異を、即座に確認でき、高い評価を得たという。
今後は、快適性と省エネルギー性が両立した最適な温熱環境の計画・提供に役立てた、とのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社安藤・間のニュースリリース
http://www.ad-hzm.co.jp/info/2018/pre/20180213.html