トンネル切羽や掘削のり面における地質評価の高度化・自動化を目指す
2018年2月2日、安藤ハザマは、秋田大学および筑波大学と共同で、トンネル切羽や掘削のり面における地質評価の高度化・自動化を目指した「マルチスペクトル画像を利活用した地質状況自動評価システム」(以下、同システム)を開発し、施工現場における試験運用を開始したと発表した。
トンネルやダムなど山岳土木建設現場では計画地点の地質状況を調査し、事前に想定していた地質と実際との差異を評価し、状況に応じて設計や施工計画を適宜見直すことが重要だが、適切なタイミングで全ての評価に地質専門技術者が立ち会うことは難しいため、評価を適切かつ効率的に進めることが課題となっている。
地質状況自動評価システムの概要
同システムは、2016年に同社が開発した「人工知能の画像認識技術の利活用による岩盤の工学的特性の自動評価システム」において、マルチスペクトル画像を利活用することにより、AIによる自動評価のさらなる精度向上を目指したものだ。
このため、トンネル切羽や掘削のり面において、スペクトルカメラでマルチスペクトル画像を取得し、岩石種や風化程度などを自動的に判定する。
火山岩と深成岩から各3種類、合計6種類の岩石供試体でスペクトル強度特性の形状を取得し、その形状と岩石種との関係を教師データとしてCNN法で学習させたところ、90%以上の正答率で岩石種を自動判定することに成功したとのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
安藤ハザマ プレスリリース
http://www.ad-hzm.co.jp/info/2018/pre/20180202.html