2018年1月31日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は、パナソニック株式会社、朝日航洋株式会社およびパナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社とともに、ダムや河川における水中点検用の遠隔操縦型ロボットの性能評価基準策定に向けた試験を実施したと発表した。
ダムなどの社会インフラの老朽化が急速に進むことが懸念される一方、少子高齢化による人材不足も深刻化している中、インフラ点検支援や災害対応分野で活用が期待される無人航空機・陸上ロボット・水中ロボットなどの技術開発が進んでいるが、試験方法を含めた性能評価基準などの策定が喫緊の課題となっている。
水中ロボットによるダムの堤体や継ぎ目開きなどの概査点検プロセスや使用するテストピースの妥当性を検証するために、点検作業終了までの所要時間・点検時の濁度環境データや画像データを取得して、点検結果を判定し、性能評価の試験方法を検証した。
また、実験水槽の底面にテストピースを配置して、水中点検用のフロートロボットを航行させ、準備から点検作業終了までの所要時間と点検時のデータを取得して点検結果を判定し、直進性・旋回性や点検精度を評価した。
なお、これらの試験で得られた知見は、2017年11月22日にNEDOと福島県が締結した「福島ロボットテストフィールド(以下、同フィールド)を活用したロボット・ドローンの実証等に関する協力協定」の一環として同県へ提供され、一部は、同県南相馬市および浪江町で2018年度から順次開所される同フィールドの設計に反映される予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100906.html