川崎重工業株式会社は、この度、ニューヨーク州ヨンカース市にある同社の米国現地法人「Kawasaki Rail Car,Inc.」を通じて、ロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道の共同車両となる通勤電車92両を受注したことを発表した。
(この画像はプレスリリースより)
今回受注した通勤電車は、ロングアイランド鉄道ではマンハッタンとロングアイランド島を結ぶ路線で、メトロノース鉄道ではマンハッタンとニューヨーク州北西方面の郊外を結ぶ路線で運行されるものだ。
この通勤電車は、ロングアイランド鉄道のイーストサイドアクセスの開業(2019年)に合わせて新車投入が計画されていることや、老朽化した車両の更新目的から導入されることとなった。さらに、最新技術の採用による旅客サービス向上も期待されている。
川崎重工が受注した車両の概要は以下の通りだ。
②寸法 :26m(長さ)×3.2m(幅)×4m(高さ)
③車体素材:ステンレス鋼
(プレスリリースより)
今回受注することとなった車両は、ネブラスカ州のリンカーン工場にて構体制作と機器取り付けを実施し、ニューヨーク州のヨンカース工場にて最終組み立てと機能試験を実施するものである。
この契約には最大584両までのオプションが付随し、そのオプションをすべて実行すると、川崎重工 過去最大規模の鉄道車両契約となる。その場合、2022年まで生産が継続し、総数676両、受注総額は最大で約18.3億米ドル(約1,830億円)にまで達することになる。
川崎重工は、米国内の主要交通局から累計4,000両以上の受注実績があり、これまでの実績、技術力、信頼性などが評価され、今回の受注に至ったものと考えられる。
この契約により、同社の米国における鉄道車両事業は、大きな飛躍を遂げることとなる。川崎重工は、今後も高い技術力と信頼性を生かし、国内外に鉄道車両を提供していく方針だ。
▼外部リンク
川崎重工業株式会社によるプレスリリース
http://www.khi.co.jp/news/detail/20130919_1.html