大和ハウス工業は19日、既存住宅の売買仲介や買取再販、リノベーション・リフォームといった住宅ストック事業を強化する観点より、大和ハウスグループ7社と新ブランド「Livness(リブネス)」を立ち上げると発表した。
「建築の工業化」を企業理念に創業した大和ハウス工業ではこれまで、第一号商品となる「パイプハウス」をはじめ、プレハブ住宅の原点となった「ミゼットハウス」などを開発。戸建住宅や賃貸住宅、分譲マンションなどを中心に累計販売戸数160万戸以上を供給してきた。
その同社では2003年10月、リフォーム会社のダイワハウス・リニューを設立。さらに2007年8月には、不動産仲介会社である日本住宅流通株式会社を完全子会社化させるなど、住宅ストック事業に関しても積極的な展開を行ってきた経緯をもつ。
今回のリブネス立ち上げはこうした住宅ストック事業強化の一環で、同ブランドには日本住宅流通と大和ハウスリフォーム、大和ホームズオンライン、大和ライフネクスト、大和リビングマネジメント、コスモスイニシア、そしてデザインアークが参画。
従来グループ各社が個別に展開してきた住宅ストック事業の情報、そしてそれぞれが有する営業拠点網や不動産仲介ノウハウ、点検・リフォーム技術などを集約することで、顧客の状況に応じたリフォームや買取再販など、より効果的な提案を図る方針だ。
また同ブランドにおいては共働き世帯のための戸建住宅「家事シェアハウス」や「ペット共生住宅」といった提案を行うこととあわせ、既存住宅を買取再販する際の新たな仕様となる「リブネス特別仕様」を展開する。
これは物件の地盤や建物構造を検査した結果を踏まえ、建物に対して最長10年間の建物・設備・地盤保証を付与するというもの。住宅の資産価値が長期にわたり維持される状況を作り出すことで、既存住宅の流通活性化を促すのがねらいだ。
新たな展開としてはさらに、グループ会社の大和情報サービスが運営する商業施設において、VR遠隔接客ブース「どこでもストア」を2018年2月より順次導入。
VRと遠隔通話の活用により、不動産仲介店舗などを訪れなくても物件を内見できる「どこでもストア」は、ブース内にタブレット端末を配備しており、顧客が営業スタッフへテレビ電話で直接相談できるようになっている。
今後大和ハウス工業ではリブネスの立ち上げに伴い、2025年度までに都市部を中心に60ヶ所の新規拠点をオープンさせ、グループの売買仲介拠点を計100ヶ所とすることを目指す方針だ。
また各地方と連携した全都道府県対応のネットワークづくり、物流・医療・介護といった商業・事業施設のストック事業についても積極的に取り組む姿勢を示している。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大和ハウス工業 ニュースリリース
http://www.daiwahouse.com/