2018年1月17日、株式会社奥村組は、広範囲に点在する膨大な数の除染土のうを指定の中間貯蔵施設へ安全かつ高効率に輸送するために開発した輸送統合管理システム「インフォクロス」(以下、同システム)に、「VR技術を活用した運転手教育機能」および「事例データベース活用機能」を新たに追加して、試験運用を開始したと発表した。
同システムは、除染土のう・運搬車両・作業者等の位置や数・放射線量などの情報をリアルタイムに取得して迅速・適切に処理し、日常管理業務を効率化するとともに、交通状況の変化等に応じて最適な輸送順序と運行ルートを選定することが可能だ。
同社は、同システムを2015年に開発して運用しているが、今後、輸送が本格化して輸送車両数が大幅に増加するために、安全対策の拡充が求められている。
新たに追加された同教育機能は、運行ルート周辺の映像情報と教育カリキュラムをベースにした仮想現実空間において、運転手が、未経験ルートの運行や実体験が許されない重大事故などを体験学習できる機能で、運転手の学習効果や特性を把握・分析して教育カリキュラムに反映できるため、個人の特性に応じた効果的な教育が可能となる。
また、同活用機能は、同社のトラブル対応事例や環境省のHPに公表されている車両運行上のトラブル対応事例をデータベース化し、天候や運行ルート・渋滞などの情報と連携させることで、管理者や運転手・作業員等に、輸送の安全管理に必要となる情報を適切なタイミングで提示する機能で、トラブルを未然に防止することが期待される。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
奥村組 ニュースリリース
http://www.okumuragumi.co.jp/news/2018/index1.html