2018年1月17日、積水化学工業株式会社の環境・ライフラインカンパニーは、稲作における水管理作業の負荷軽減などの農業経営課題に対応するため、ICTを活用した水管理システム「水(み)まわりくん」(以下、同システム)を開発し、1月22日より本格的な販売を開始すると発表した。
農家数・農業従事者数の減少や農業従事者の高齢化などで、担い手農家への農地集積が大きな課題となっているなか、国も農業構造の改革を進めているが、稲作の規模を拡大する上で、水管理作業の負荷が障害となっている。
同システムは、同社製の水田用多機能型給水栓「エアダスバルブ」の上部に設置する制御装置で、給水の周期・開始時間・長さなどを任意に設定してバルブを自動開閉する「スケジュール管理」機能や、水位センサーを用いて上限水位に応じてバルブを自動開閉する「センサー管理」機能があり、これらの機能を組合わせることも可能だ。
また、操作方法には、ネットワークを介してパソコンやスマホ・タブレットなどの端末から遠隔監視・操作し水管理を「見える化」する「遠隔操作型」や、ネットワーク設置が不要な「タイマー型」・「リモコン操作型」等があり、状況に応じて選択できる。
同システムを導入することにより、給水栓の開閉のために水田に行く回数を減らすことができるなど、大幅な水管理作業の省力化が期待される。
さらに、スケジュール管理機能を活用した夜間かんがいを実施することにより、お米の品質低下や収穫量低下につながる恐れのある水田水の「高温障害」対策や、掛け流し防止による節水が図られる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
積水化学 プレスリリース
http://www.sekisui.co.jp/news/2018/1316528_31754.html