不動産経済研究所は17日、2013年8月の首都圏と近畿圏におけるマンションの市場動向を発表した。
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同社の調査結果によると、首都圏の場合、2013年8月に発売された新規マンションは4145戸で、前年同期と比べ約5割増加した。
地域別の販売戸数を見ると、東京都区部2021戸、都下231戸、神奈川県1274戸、埼玉県384戸、千葉県235戸で、東京都が半数以上のシェアを占めていることがわかる。契約率も3カ月連続で80%を超えており、1戸当たりの平均価格は4796万円だった。
また、首都圏の建て売りは2013年8月に発売された新規物件は376戸で、前年同期よりも約9%増加した。1戸当たりの平均価格は4578・6万円で、地域別販売戸数は東京都が160戸で全体の4割を占めた。
一方、近畿圏では、2013年8月に発売された新規マンションは1994戸で、前年同期と比べ6割近く増加した。地域別の販売戸数を見ると、大阪市部427戸、大阪府下が541戸、神戸市部158戸、兵庫県下495戸、京都市部223戸で、奈良県5戸、滋賀県101戸、和歌山県44戸で、大阪が全体の半数を占めている。契約率も18カ月連続で70%を超えており、販売は引き続き好調なようだ。1戸当たりの平均価格は3419万円だった。
国土交通省が19日に発表した13年7月1日時点の都道府県地価調査(調査地点=2万1989地点)によれば、全国平均は住宅地で1・8%下落、商業地では2・1%下落したが、いずれも前年に比べ下落率は縮小している。
また、東京、名古屋、大阪の三大都市圏の商業地地価はそろって5年ぶりに上昇し、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の影響などで、不動産投資や住宅購入の意欲が高まり、大都市では地価が回復の兆しを見せていることも明らかになった。商業地をマンション用地として利用する動きも、全国的に拡大しているようだ。
国交省では「低金利や住宅ローン減税で住宅需要が拡大したほか、消費税率の引き上げを前に駆け込み購入が行われた」と分析している。
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