竹中がヤンゴン事務所開設
公共事業の削減などで建設市場の縮小が続く中、複数の大手ゼネコンが、親日国の多い「東南アジア」で事業拡大を加速している。これまで、日本の建設業は国内受注が大半を占めていたが、急速な経済成長に伴って拡大する東南アジア各国の建設需要を取り込む動きに出たのだ。
(写真はイメージ)
竹中工務店はミャンマーに2013年9月9日にミャンマーでの営業活動・情報収集の拠点として、「タイ竹中ヤンゴン事務所」を開設した。
同社の営業拠点としては1990年竣工したミャンマー稲原種研究所建設工事完成以来23年ぶりの再進出となり、今後、ミャンマー連邦共和国全域の営業活動を行っていく。
また、同社ではヤンゴン事務所の開設に先駆け、3月1日付で国際支店の受注・生産支援機能の一部を「アジア統括部」としてシンガポールに設置、同年4月からは海外担当専務執行役員がシンガポールに常駐している。
シンガポールの大型都市開発事業を受注
一方、大林組はシンガポールの大型都市再開発事業「オフィア・ロチャー複合施設」の工事を受注したことを明らかにした。2016年末の完成を目指し、同国の中心部・ブギス地区に地下3階地上50階建て660戸規模のタワーマンションや地下3階地上39階建てのオフィス・商業施設の2棟を建設する。
受注額は数百億円規模とみられており、大林組では今後もシンガポールをはじめとするアジア地域、北米や中東地域などでも積極的に事業を展開する意向を示している。
このほか、鹿島や清水建設などでもミャンマーに拠点を構えるなど東南アジア中心に海外の事業基盤を強化している。
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