山岳トンネル切羽での作業安全性を確保
2017年12月8日、大成建設株式会社は、山岳トンネル切羽での作業安全性を確保するため、高速デジタル画像撮影および画像認識技術を用いたトンネル切羽落石監視システム「T-iAlert Tunnel」(以下、同システム)を開発したと発表した。
山岳トンネルの施工時には、落石や地盤崩落などの危険が発生する場合があるため、監視員などが目視で常に地盤状況を確認し、危険な兆候を発見すると、直ちに作業員を待避させて岩盤補強などの対策を施すが、監視員などが長時間に渡り広範囲を監視し続けるのには限界があり、切羽の状況を見落とすリスクがあった。
「T-iAlert Tunnel」の特徴
同システムは、500万画素以上のデジタルカメラ・照明装置・高性能パソコンで構成され、デジタル画像を1秒間に100回以上の高速で撮影し、撮影した画像を高速処理して、トンネル切羽の挙動を常時連続監視できる。
また、直径1cm程度の小石の落石検知が可能で、落石・剥落現象と人・機械の動きを区別し、誤認知しない高度な画像認識機能を備えている。
同システムを適用することで、切羽崩落などの危険性がある場合には、ブザーと回転灯で警報を発信し、作業員を迅速に待避させて、作業の安全性を確保できる。
なお、同システム全体の重量は15kg程度で、5kg程度のユニットに分割して持ち運べるため、施工を妨げずに簡単に配置できる。また、構成する各機器は、トンネル坑内での長時間連続使用に耐えられる防滴・防塵・防振仕様となっている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/