DOWAエコシステム株式会社の100%子会社メルテックいわき株式会社は12月5日、福島県いわき市において、DOWAグループで国内2拠点目となる焼却灰溶融処理・人工骨材製造施設の稼働を開始した、と発表した。
従来多くの自治体は、ごみ処理施設から発生する焼却灰を最終処分場に埋めてきたが、焼却灰の再資源化により最終処分場の容量を確保する自治体が増加した。
メルテック株式会社は、1999年から独自処理プロセスにより、焼却灰を還元状態で溶融し徐々に冷却することにより、金・銀・銅・その他の有価金属を含む溶融メタルおよび人工骨材として利用される溶融スラグを製造してきた。
溶融スラグは、天然石と同等の強度で環境上も安全なため、人工骨材として高い品質評価を得ている。
メルテックいわきは、福島県いわき市四倉町のいわき四倉中核工業団地内の施設に、メルテックと同じ処理プロセスを導入し、焼却灰の溶融処理による製錬原料(溶融メタル)と人工骨材(溶融スラグ)を製造する。許可数量は、1日当たり158.5tである。
施設には、いわき市や周辺の自治体から焼却灰を受け入れる。人工骨材は、道路路盤材などの建設資材としてニーズが高い。
溶融メタルは、メルテックと小坂製錬株式会社が製錬原料として利用し、金・銀・銅などの各種金属に精製する。
DOWAエコシステムは、今回の施設の稼働により、焼却灰の溶融処理を2施設体制とし、灰溶融・再資源化能力を年間約8万tに倍増した、という。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
DOWAホールディングス株式会社のニュースリリース
http://www.dowa.co.jp/jp/ir/news/pdf/2017/release171205.pdf