2017年11月24日、株式会社竹中工務店は、鉄筋工事を対象に設計から施工段階まで活用できる「鉄筋工事BIMソフト~RC一貫生産支援システム」(以下、同システム)を開発し、ソフトの改良を重ねるとともに、コーリョー建販と共同で機能拡充を図り、設備BIMソフトと連携した梁貫通孔補強筋の設計・施工管理機能を開発し、プロジェクトに適用したと発表した。
梁貫通孔補強筋の設計・施工管理には、ゼネコン・鉄筋協力会社・設備協力会社・補強筋メーカーなど多くの関係者が存在し、設計図・コンクリート施工図・鉄筋加工図など複数の図面の多くは手描きや2次元CADで各々の会社で作成するため、タイムリーな情報共有が難しく、手間がかかっていた。
また、設備3Dモデル作成用のBIMソフトなども普及していたが、それらのデータを簡単な操作で連携させ、梁貫通孔補強筋の設計と施工管理を支援することはできなかった。
同システムは、構造計算の際に鉄筋の径や本数などを記載して作成するデータと、設備を設計する際に作成するデータを活用し、設計段階では、梁貫通孔の設置可否を3Dモデルで確認できる。
また、施工段階では、工事担当者がコンクリート施工図と設備施工図を調整した上で、梁貫通孔補強筋の補強計算を行い、構造設計者への確認等の施工計画を容易に実施できる。
さらに鉄筋工事協力会社は、梁貫通孔を考慮した加工図(鉄筋1本ごとの継ぎ方、長さ、形状などを示した図面)や加工帳(集計表)を作成するとともに、鉄筋工事の品質検査用のチェックリストを出力し、配筋検査に利用する。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
竹中工務店 ニュースリリース
http://www.takenaka.co.jp/news/2017/11/08/index.html