2017年11月7日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、MEDO)は、朝日航洋株式会社が、大阪府の協力のもと、NEDOプロジェクトにおいて、水中点検用フロートロボット(以下、同ロボット)の実証実験を大阪府内2カ所で実施すると発表した。
今後、河川管理施設などの社会インフラの老朽化が加速度的に増加すると懸念されているが、これに対応するための十分な資金と高度な維持管理の専門知識を有する人材不足が、大きな社会問題となっている。
このような状況で、NEDOでは、2014年度から「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において、人間の立ち入りが困難なインフラ構造物の箇所へ移動し、維持管理に必要な情報を取得するロボットの研究開発を推進している。
現在、ダム底の点検は、有人船やダイバーの作業で行っているが、水際の作業には安全上のリスクがあり、また、作業範囲に限界があるため、点検結果は二次元の断面図となる。
同ロボットは、水中点検用の各種カメラやセンサを備え、河川やダムを航行しながら、河床やダム底の測量と精密な三次元形状を作成するとともに管理施設(水上・水中)の画像を取得し、河床やダム底の点検業務を支援するもので、これまで人が行っていた点検作業を、より安全でさらに高精度に実施できると期待される。
今回の実証実験は、大阪市の平野川分水路・第二寝屋川および大阪狭山市の狭山池ダムで実施し、河床やダム底の高精度三次元形状図を作成するとともに護岸の映像を撮影し、水中点検の正確性やロボットの航行など実用化のための性能について検証する。
(画像はプレスリリースより)
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NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100869.html