製鉄所における設備のメンテナンス
2017年11月6日、JFEスチール株式会社は、製鉄所における設備のメンテナンス業務に対して開発してきたAI技術(以下、同技術)を同社全社に導入することを決定したと発表した。
これまで、同社製鉄所の設備に故障が発生した場合には、故障の現象や症状から不具合箇所や原因を特定するため、多くのマニュアルを参照するとともに、ベテラン社員を中心とした経験に基づいた設備知識や判断能力で対応してきたが、生産への影響を最小限にするために迅速な修理が求められている。
設備メンテナンスAI技術の概要
同技術は、これまで長年蓄積してきた多くの作業マニュアルに加え、過去のベテラン作業者の作業実績や判断などを記録した同社独自のデータベースとAI技術とを組み合わせることにより、経験の浅い担当者でも、今起こっている異常現象に対して有用な情報を迅速に引き出すことが可能になる。
試験的に一部の設備に導入しており、同技術の効果が認められたことから、2018年度を目途に、全社で導入することになった。
なお、同社は、グローバルな競争に直面しているものづくり企業の競争力の維持・向上のために、AI技術などのデータサイエンス活用は必要不可欠と考え、2017年10月に「データサイエンスプロジェクト部」を新設し、さらなる新技術の開発と実用化を進めるとのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
JFEスチール ニュースリリース
http://www.jfe-steel.co.jp/release/2017/11/171106.html