東日本大震災で甚大なる被害を受けた大船渡漁港の復興事業の一環
2017年10月30日、日立造船株式会社(以下、日立造船)は、岩手県より大船渡漁港の海岸高潮対策事業に関連して、海底設置型フラップゲート式水門(以下、同水門)を初受注したと発表した。
同社では、2003年に海底設置型フラップゲート、2009年に陸上設置型、2011年以降に建屋壁面設置型・空調ダクト設置型を開発して納入してきた実績があるが、新たに海底設置型を実用化することで、より広範囲にわたる津波対策が可能となるとのこと。
海底設置型フラップゲート式水門の概要
同水門は、海底に一列に配置した扉体を、浮力を利用して旋回起立させることで、連続した水門・防波設備等を形成する可動式の構造物であり、平常時は海底倒伏しているため、船舶航行・海水交換を阻害せず、周辺景観への影響が僅少で、津波や高潮などの自然の力を有効利用した安価な防御施設だ。
日立造船が東洋建設株式会社および五洋建設株式会社と共同で開発し、2011年度から2013年度にわたって、新焼津漁港(静岡県焼津市)において実海域試験による性能検証を実施し、基本機能および信頼性について期待どおりの成果を得ている。
また、日立造船は、同水門の設計、製作、輸送、据付までを請け負い、工期は2017年10月~2020年3月の予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日立造船 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2017/10/002872.html