軒天パネルの運搬・上昇・微調整を装置1台で行い工期短縮とコスト削減
2017年10月23日、株式会社大林組は、軒天(のきてん)パネル設置工事において、クレーンやウインチを使用せず、軒天パネルを下方から持ち上げて取り付けることにより、工期短縮とコスト削減を実現する軒天パネル取り付け装置「アップスライダー」(以下、同装置)を開発したと発表した。
「軒天」とは、屋根の天井面(裏面)で外部に面した部分のことであるが、ここに重量の大きいパネルを取り付ける際に、クレーンやウインチなどを使用してパネルを吊り上げた場合、大屋根の鉄骨とワイヤーが干渉して、作業効率が悪化する問題があった。
同装置は、新青森県総合運動公園陸上競技場新築工事で使用する予定で、試験施工では、クレーンでの作業と比較すると、工期が約30%短縮することを確認したとのこと。
「アップスライダー」の特長
同装置は、圧縮空気を送り床面との間に薄い空気層を形成して接地面の抵抗を低減して移動する機構、スムーズに軒天パネルを上昇させることが可能なシザー式テーブルリフト、装置を作業床に固定する機構、軒天パネルの水平位置・向きを微調整する水平微調整機構や高さを調整できるレベル調整機構などで構成されている。
このため、複雑な形状の軒天パネルでも、取り付け角度や向きに合わせた姿勢でセットできるため、効率よく取り付けできる。また、軒天パネルを下からしっかり保持したまま安定して上昇させるため、作業の安全性が大幅に向上し、作業員の省人化にも貢献する。
(画像はプレスリリースより)
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