トーヨーグループの株式会社トーヨー養父バイオエネルギーは10月28日、国家戦略特区の兵庫県養父市で「トーヨー養父バイオメタン発電所」の建設に着手した。2018年3月の竣工を目指して建設が進められる方針となっている。
ブランド牛「但馬牛」の飼育が盛んで、「ブロイラー」発祥の地としても知られる養父市の敷地約9,000平米に建設される同発電所は、湿式中温メタン発酵による発電方式を採用。
これは、家畜ふん尿や食品残渣等をメタン発酵させてできたバイオガスを燃料に発電を行うというもので、原料には市内の畜産農家から得られる畜ふん、兵庫県内の食品加工会社の食品残渣を利用。また発電後に生成される消化液は、地域の農業に活用可能な有機質肥料としての活用が見込まれている。
なお今回の発電所建設は、国家戦略特区構成員であるトーヨーグループが、養父市活性化に寄与するべく実施するもの。
発電所の運営を通じては、家畜のふん尿処理問題を解決して家畜の増頭を可能にしたり、有機質堆肥を地元農業へ供給したりといった好循環を生み出すことに加え、環境施設としての利用や教育への貢献、さらには特定電気事業者(PPS)登録による将来的な電力の地産地消を目指し、同市における循環型資源利用に貢献していく。
また発電所の完成する2018年には、発電所に隣接する土地でトマトハウス施設の建設・運営を予定。最先端の農業技術を取り入れたハウス施設栽培で市のブランドトマトを確立するとともに、発電所を含めた各施設の運営を通じ、さらなる雇用の創出にも努めていく考えだとしている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社トーヨー養父バイオエネルギー プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/000000004.000029229.html