大林組、さまざまな水中工事に展開可能な「アクアジャスター」を開発

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大林組、さまざまな水中工事に展開可能な「アクアジャスター」を開発

2013年09月16日 21:00

ジャイロ効果を利用し水中作業を円滑に

大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は10日、水中での揚重作業時に、吊り荷の方向をジャイロ効果(例、コマが倒れずに自立したり、自転車が倒れない)により制御する新装置「アクアジャスター」を開発したことを明らかにした。

これまで、海洋工事や護岸工事などを行う際は、水中構造物の位置決めは潜水士が専用のワイヤーなどを利用して微調整を行っていたが、水中環境下では常に泳ぎながらの作業になるため、作業に時間を要し、効率が悪かった。

また、揚重物に直接触れて位置決めなどを行う場合は、揚重資材との接触・挟まれ災害の危険性があるほか、水中環境下で通信や機械操作を有線で行った場合にも、配線に絡まり、機械への巻き込まれ災害や、配線ケーブルの切断・損傷、作業範囲の制約といった問題も指摘されていた。

さまざまな用途の水中工事に展開可能

今回開発した「アクアジャスター」は、ジャイロ効果を利用し、空中でも水中でも吊り荷の方向を制御できる装置で、水深30mまで作業が可能。荷さばきの効率もアップすることから、工程短縮・コスト削減につながるという。

また、マリンコムズ琉球(本社:沖縄県島尻郡、社長:新川直正)と共同開発した可視光通信技術を使った世界初の水中での無線操作により、同時に潜水士同士、潜水士と潜水士用船との会話が可能で、潜水士の安全性も向上した。有線ではなく、無前を使用しているので、配線に絡まって機械に巻き込まれてしまう恐れや、配線ケーブルの切断・損傷、作業範囲の制約といった問題も解決された。

同社では、今回開発した新装置を海洋工事・護岸工事をはじめ、ダム改修工事・橋脚工事・洋上風力発電用架台工事など、さまざまな用途に展開できるとしており、今後も積極的に取り入れていく意向だ。

▼外部リンク

 

大林組(プレスリリース)
http://www.obayashi.co.jp/press/news20130910_01

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