2017年10月10日、プライメタルズテクノロジーズは、ロシアのアビンスク製鉄所(Abinsk Electric Steel Works)向けミニミルの近代化工事(以下、同工事)を完工し、操業を開始したと発表した。
同社は、同工事を2016年初頭に受注していた。なお、アビンスク製鉄所は、鉄筋棒鋼およびその他の条鋼製品を生産するロシアの有力条鋼メーカーで、ロシア南部の黒海沿岸にあるクラスノダール州アビンスク地域において、電気炉および圧延機2系列からなる製鉄所を稼動している。
同工事では、電気炉、レードル炉、6ストランド(条)方式ビレット連続鋳造機を対象としたものだ。
電気炉に対しては、PLCベースの電極制御システムおよび酸素吹込システムを新設し、炉変圧器の後流にある高電流ケーブルと高電流ブスバーシステム一式を交換するとともに、炉の圧力制御システムを新たに構築した。
また、電気炉の主油圧システムを改造して炉動作を改善したことにより、スクラップ装入の際の電源遮断時間が約20秒削減されるとのこと。
6ストランド(条)方式ビレット連続鋳造機に対しては、鋳造ストッパー設備を納入し、鋳造断面130mm角で毎分最大5mの高速鋳造を実現するため、新型チューブモールド「DiaMold」、モールドオシレーター「DynaFlex」、他が搭載された。
さらに、工場の搬出エリアには、ビレットマーキング装置が新たに設置され、既存の転倒式冷却床では、新たな油圧シリンダーの設置、冷却床油圧システムの改造などの近代化が実施された。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
プライメタルズテクノロジーズ プレスリリース
http://www.primetals.co.jp/japan/press/pdf/20171010.pdf